「小柄な人に似合う振袖はどのような柄や色だろう？」「選ぶのに気をつけた方がよいポイントは何？」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。普段着る機会が少ない着物だからこそ、特別な日は自分に似合う振袖を選びたいと思いますよね。そこで今回の記事では、背の低い女性に向いている振袖の選び方を解説するため、参考にしてください。

小柄な人の振袖選びのポイント

小柄な人の振袖選びのポイントは、柄選びにあるでしょう。そもそも着物は身長が150cm台の人が多かった時代の服なので、伝統的な柄は低身長さんに適しているものが多いようです。その中でも、とくに気をつけるとよいポイントをいくつか紹介します。

まず大きな花が隙間なく埋めつくされているような柄や大輪の花が大きく描かれているような柄より、小さな花が流れるように配置された小花柄がおすすめです。大きな花が描かれている着物も存在感があり魅力的に思えるのですが、身長によっては見切れてしまって柄が見えなかったり、バランスが悪くなってしまったりと、大きな花柄が活かせないケースもあります。

身長と体型に合った振袖を着るとその人の魅力を充分に発揮してくれるので、小柄な人にぴったりな小花柄や小さめな総柄などにチャレンジしてみてください。また、桜や撫子、辻が花など、細かい絵柄は上品で華やかな印象に仕上がります。さらに斜めに柄が入っているデザインなら動きがあり、スタイルアップ効果も狙えるでしょう。背を高く見せたい時は、近年流行しているレトロ柄にも使われる縦のラインが強調された柄が入っているタイプがよいでしょう。

しかし、「薔薇やぼたんなど大輪の花が好きで着用したいが、大きな花柄の振袖は似合わない」という場合も、あきらめないでください。小柄な人が大きな花柄の振袖を着る場合は、柄のない余白部分が適度にあるものを選ぶのがおすすめです。余白があることで柄のボリュームの多さを抑えられて、大きな柄の着物に「着られている感」が少なくなるでしょう。

そして重要な振袖のカラーに関してですが、小柄な人におすすめの色は定番の赤のほかに淡いパステルカラーとなっています。単色も可愛らしい印象がありますが、「イエローからピンク」、「ホワイトからピンク」などのグラデーションカラーは、とくに小柄な人によく似合うものだとされています。しかし、振袖は着る機会の少なさから、好きな色を選ぶのがよいでしょう。

また、淡くて明るいカラーが自分にしっくりこない場合もあるようです。もし黒や紫のような濃い色の振袖を着たい場合は、生地に金糸や銀糸が織り込まれたものを選ぶと、キラキラとラメのように輝いて、華やかさがプラスされて重くなりすぎません。「紫から薄いピンク」、「青や緑から白」などのグラデーションも動きがあって、甘すぎない印象の振袖にしたい人によく似合うでしょう。

小柄な人の振袖の着こなしのコツ

小柄な人におすすめの着こなし術は、厚底の草履です。ぽっくり、ハイヒール草履という名前の厚底草履は、通常の草履よりもプラス5cm程度高さがあるため、高身長に見えるでしょう。厚底の草履を履くことで、スタイルよく見せることができます。

しかし、ただでさえ慣れない草履を履いて転ばないか心配な人は、前後ともにソールが厚めのタイプを選ぶと安定感があり歩きやすいでしょう。振袖の袖も現在はかなり長めが主流となっているため、厚底の草履で背を高くすることで、写真撮影の際もバランスよく写ります。同じようにヘアスタイルもボリュームと高さを出して華やかに仕上げましょう。

店舗選びの際に意識する点

店舗によって置いてある振袖の量もデザインやサービスは異なります。そのため、あらかじめカタログを見て、合いそうな店舗をチェックしておくと振袖選びがスムーズになるでしょう。中にはプチサイズなど、柄自体を小柄な人向けにデザインした振袖を扱っている店舗もあるため、カタログや店頭でチェックするとよさそうです。

現在人気の高い振袖はカタログやDMに載っていますが、実際に店舗に行ってみるとカタログに載っていない、振袖が置いてあります。どのような色がよいか、小柄なので可愛いイメージにしたい、背を高く見せたい、小柄だけどクール系にしたいなどの希望があるでしょう。店舗スタッフに相談すると、理想的な振袖を提案してくれます。

自分では思ってもいなかった色を気に入る場合もあるため、何着か試着させてもらい、実際の顔写りを見てみるとよさそうです。もし気に入った振袖が見つからなかった場合でも、店舗が展示会を開催する時は参加するとよいでしょう。展示会ではより豊富な種類から振袖を選べますよ。振袖を決めかねている場合は、店舗に展示会などの機会がないか聞いてみましょう。

小柄な人の振袖選びのポイントを解説しました。小柄な人は、小さめの柄でパステルカラーの振袖がおすすめです。しかし人によって好みは異なるので、自分に合いそうな振袖の店舗を探すところから始めましょう。